働きながら発達障がい児を育てる 働きながら発達障がい児を育てる

第3回ひまわり学園生活

 桜の咲く4月、ひまわり学園での生活が始まりました。

 そこでは、初めて経験する事だらけでした。私とリュウは、療育センター通園をしていなかったので、障がいのある子どもさんと接したことがほとんど無かったのです。


 発達が気になるお子さんは1歳6ヶ月検診や3歳検診で言葉の遅れ、多動等の傾向があると、区役所のわいわい子育て相談や療育センターの受診をすすめられることがあります。もちろん検診時に指摘されなくても親御さんが気になる行動があれば直接予約が可能です。リュウの初受診(3年前)の時は2ヶ月待ちでしたが、現在、療育センターの初診は混み合っていて数カ月待ちだとか。


 療育センターを受診した結果、療育を受けた方がよいと判断されれば療育センターに母子通園することができます。未就園児であれば週1,2回1014時までの集団療育に通います。リュウはハルが生まれる関係でひまわり学園に通うことが決まっていたので、療育センターの母子通園には通っていませんでした。

 

ひまわり学園での初日。入園式の間、ずっとゴソゴソするリュウに疲れ果てました。もっと多動の子もいたけれど、妊娠10ヶ月の体には堪えました。その頃の私はリュウに対する周りの目をとても気にしていました。療育に携わったことが無かったので、「とにかくリュウにじっとしていて欲しい」の一心でした。今思えば、リュウのような特性をもっている子どもが入園式という非日常の雰囲気の中、おとなしく座っていることなんてできるわけがないのですけどね。目に入る新しい教室の刺激、子どもたちのざわつき、落ち着かない要因だらけなのですから。療育センター通園の経験があるお母さんが大多数だったので、周りはリュウのことなんて気にしていなかったと思います。でも、当時の私は周りを気にしていました。追い詰められていたのかもしれません。

 

その後、「子どもさんと遊んであげて下さい」と言われたけど、どんな風にして遊べばいいのかわかりませんでした。そんな風にリュウと向き合う事なんて無かったですから。

 入園して2週間ほどは、母子通園でした。しかし、私は次男ハルの予定日が近かったので義母に母子通園をお願いしていました。

 

 ハルはリュウが入園して1週間後に生まれました。リュウに全然似ていない赤ちゃんでしたが、そんなことは関係なくとても可愛かったです。

 ハルを出産後、退院してからが大変でした。リュウ(3才)は言葉の理解がどこまであったかわかりませんが、よく動き回っていました。なので、ハルに近づかせないように細心の注意を払っていました。また、着衣に対するこだわりが強く出ていたので、入浴後、気に入ったパンツでないとパニック、なかなかパジャマを着ない等とても手こずりました。よっぽど生まれたてのハルの方が扱いやすかったのです。産後きつい時だったけど、全然ゆっくりできなかったのを覚えています。


 ひまわり学園では、家庭訪問が実施されていて、自宅にいらっしゃった担当の先生から「リュウ君は1歳位と思って接して下さい」と言われてとてもショックを受けました。当時3歳半位だったのですが、発達年齢こそ1年も遅れていなかったのに、1歳だなんて...。認知面ではそこそこ発達していたのですが、コミュニケーションの面の困難さが強かったのでしょう。ひまわり学園でも先生を受け入れるまでに時間がかかったようです。


 ひまわり学園で適切な療育を受けていたからでしょう、入園して半年が経ち、リュウの成長がめざましいように感じました。これなら次年度は、保育園の年中クラスに帰れるかなと淡い期待を抱いていました。しかし、運動会や2学期の保育参観を見ていると、決して、楽観できない状態でした。運動会は暑かったこともありやる気がなくフラフラしていていました。かけっこでは逃げ足は早いのにゴールを拒み、最後には喉が乾いたとパニック。保育参観は、一方的なコミュニケーションによりお友達に避けられているような状態で落ち込みました。家ではお友達の名前が出てきていたのに、そのお友達と仲良くしているのだろうと思いきや、そうでもなかったという現実に悲しくなりました。もう、保育を見たくないと思ったものです。発達別に縦割りのクラスが編成されていたのですが、リュウはコミュニケーションが難しかったので予想していたクラスには入れませんでした。「こんな状態なら1年後の仕事復帰の時に保育園に帰れないかも...、フルタイムに戻れるのだろうか?」確信に近い不安感が私を襲いました。

 

 リュウは本当に頑張っていたと思います。先生方も熱心に接してくれていたと思います。しかし、保育園ではあまり起こらなかった登園しぶりが頻繁にありました。(保育園時代は登園しぶりをするだけの意思伝達ができなかっただけですけど)苦手な先生がバスの担当の日はパニック、そんな姿を見ると切なくなりました。

 

 その頃の私はリュウのためになるなら出来る限りのことがしたいと思っていました。少しでもリュウが伸びるならと水泳と幼児向け学習教室に通い始めました。水泳は先生が気に入ったのか、先生の言う事をよく聞いてプールサイドでお利口に待てていました。苦手そうな顔つけもスンナリやっていてとても嬉しかったです。水泳の成果か、この頃から風邪を引く回数が減りました。幼児向け学習教室は視覚優位の特性を活かして、少しでも遅れている部分を伸ばし自信につなげられたらと思って始めました。(3年後の今も継続中)学習を続けることで数の概念、文字が入ってきました。集中力が続かないので課題をするのは大変でしたが、半年ぐらい経つと飛躍的に認知面が伸びました。

 

 12月に生活発表会がありました。運動会や保育参観のことを思い出し、生活発表会を見るのは正直気が重かったです。前の年は保育園でステージの上を走りまわり、お遊戯どころではありませんでした。しかし、そんな不安をよそにひまわり学園ではマイクを使ってしっかりとセリフを言うことができました。成長を感じとても嬉しかったです。

 3学期の個人懇談で私から年中から保育園の転園を打診したのですが、まだ時期尚早という見解をもらいました。ひまわり学園なら適切な療育受け成長できる、でも仕事はどうなるのだろう、この悩みは誰にも相談できずにいました。

 

 この頃はリュウとじっくり向きあって辛い時期でした。私も辛かったけど、リュウはそれ以上に辛かったかもしれません。先の見えない不安からリュウに辛くあたったこともありました。全てを投げ出してリュウに捧げる覚悟はなく、私は、自分らしさを失いたくなかったのです。リュウに寄り添えば寄り添うほど辛くなるときもありました。子どもを育てること、ありのままを受容することの難しさを感じました。親としてこれでいいのかという葛藤が常に付きまとっていました。その思いは、今もまだ続いています。

 

だれかとどこかでこんな気持ちを分けあいたいとずっと思っていました。オヤトコで8月下旬に「ハンディ(障がいや持病など)を持つ子どもを育てる親の交流会」を計画しています。参加したい方、一緒に企画を考えたい方は、コラムの感想を添えて「お問い合わせ」からご連絡いただけたらと思います。

 

※ひまわり学園等の通園施設は1014時位までの保育なので、保育園の917時保育とは時間が圧倒的に短いです。通園もバスを利用しないといけないので、働く親御さん(特にフルタイムの方)の悩みの一つだと思います。預り保育のある通園施設もありますが、北九州には1園しかありません。うまく仕事と両立できている方のご経験をお聞かせください。コラムの感想もお待ちしております。


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